腎臓病の食事療法
腎臓病の食事療法には、病気と食事の双方の知識が大切です。
また、食事療法は病気に真剣に取り組み、継続することが大事になってきます。そうなるためには食事療法に対して苦手意識を持たず、むしろ楽しむくらいに気持ちを切り替えてみてください。
食事と栄養について少し勉強する
腎臓病の食事療法といっても、制限ばかりのウンザリした食事だと考えないでください。
重要なことは、体調に合わせた食事構成です。正しい知識を勉強し、適正な素材を選択し、調理や味付けにアイデアを出すことで、食事を満足できるものにできます。
調理未経験の方、単身赴任や独身の男の方は、食事療法は煩雑だと考えられるかもしれませんが、食事や料理への理解を深める良い機会になるはずです。
これを機に、調理にチャレンジして、料理を趣味にしてください。料理を楽しめるようになるまでは、最初から複雑なメニューに挑むのではなく、普段通りの食事を作ることが大事な点です。
外食でも腎臓病の食事療法可能な場合があります
忙しい現代人の日常では、3食外食で済ます方もめずらしくありません。そんなときも組み合わせや分量に考慮すれば、腎臓病の食事療法を継続することが可能です。
外食をする時には、なるべく高カロリーのメニューを選ぶのですが、醤油や塩をかけて塩分の摂り過ぎにならないでください。
外食のメニューごとにカロリーや塩分を調べて、単品物だけでなく、定食のような主食、主菜、副菜のそろった料理を選んでください。医師の指導を受けている方は、外食についても医師や管理栄養士さんに相談してください。
家族の食事と食事制限の料理
食事療法が必要なご家族を持つ方は、ほかの家族と別の献立を考えるより、調味料の使用法などを創意工夫して同じ食材でも味付けを変えたりしましょう。
煮物やシチューなどは材料を煮込むところまでは同じ鍋で作り、食事制限の分を取り分けて、別に味付けをします。ドレッシングを使うサラダや酢の物などの和え物も、調味料の量を可能な限り減らしましょう。
肉や魚などの調理では、フライパンで焼かずに網焼きになど、区別して仕上げるなどの方法があります。
そして、塩分の少ない冷凍食品や加工食品を利用して副菜を1品増やすなど、調理の手間を減らす事も考えてください。
塩分の多い加工食品は、野菜を加えて1人前を2回に分けて使うなどして、1食分の塩分摂取量を抑えることもできます。
腎臓病の食事療法中のお酒とタバコについて
喫煙による体への健康被害は、食事療法を努力したプラスを無慈悲にマイナスにします。食事療法を正しく継続しても、その効果が出なければ続ける意欲をなくしてしまいます。
喫煙も飲酒も百害あって一利なしです。病気を患ったことを肝に銘じてきっぱりとやめてください。